辰巳工業 宝人さがし その6

宝人(たからびと)さがしとは

代表取締役会長 辰巳施智子がお送りする辰巳メンバーのとっておきのお話です。感動的な話からほっこりする話まで様々なものをご用意しています。
不定期更新となっていますので、たまーに覗いてみてはいかがですか?

 第6回目は風と共に入社した男、和田光夫さん。

 それは10年前のことでした。大阪市内某所にて「合同求人募集」という看板が掛かった大ホール。私は部長の伊藤とブースに座り「いい人来るかな~?」なんて話をしながら開場を待っていました。

 開場時間になりいざ扉が開くと履歴書片手に元気なおじさんが一番先に入ってきて、あれ~と思うと辰巳工業の机の前にまっしぐら。そう、そのおじさんこそが和田さんだったのです。話を聞いてみると60歳で定年を迎えるイラストレーターで、ものづくりも大好きだそう。面接も無事終了し和田さんの姿を見送ろうとするものの、サッサと会場の外へ…。「どうする?他の人もどんな人が来るのかな?」等と部長と話している間に時は過ぎ、元気なおじさんたった一人の面談で終わった求人募集会でした。

 結果としては、とりあえず入社してもらうことになりました。ですが和田さん、実はタダモノではなかったのです。手先は器用、若者たちとのコミュニケーションもばっちり。仕事をこなしながらイラストという特技を活かして様々なものを作成してくれました。

このような素敵なものを次々に作っていき、辰巳工業はすっかりカラフルで明るくなりました。

 和田さんを思い浮かべるときはいつも日活の俳優さんの浜田光夫さんが連想されます。何故かイントネーションが似ていますね。でも、辰巳工業にいるのは和田光夫さん。10年選手の元気なおじさん。今日も鋳物づくりとイラストの作成に励んでいます。

Follow me!